日本は資源のない国
今は工業のスタイルや製品が変化してきているので昔ほどではないと思いますが、やっぱり工業といえば鉄鋼・石油化学・自動車ってもんですよね。
そして、日本は加工貿易の国だとずっと習ってきました。
資源がない国だから、資源を輸入して、製品を輸出するんだって。
ちなみに今現在の輸入と輸出の1位って知ってます?
輸出の1位は自動車を含む機会類ですよね。
では、輸入の第1位はなんでしょう?
実はこれ、機械類なんです。
石油だと思った人は私と同年代だろうなぁ。
でもまぁ、機械を輸入して機械を輸出すれば、加工貿易ですよね。
いずれにせよ、日本は資源のない国なのでそういう生き方をしてきているのです。
……資源ってなんだ?
この場合の資源って、やはりイメージは石油とか鉄鉱石とかですよね。
そりゃ、日本では出ないに等しいです。
自然と社会科の学習の中で、資源は石油や鉄鉱石だとしみついてしまっているんですね。
元素の周期表
何気なく元素の周期表を見ていました。
元素の周期表はロシアのメンデレーエフによって示された、元素がきれいに並んでいる表です。
ふと思いついたのです。
日本でとれるものってなんだろうって。
さすがに酸素O2や窒素Nは別にしますよ。
34番のセレンSe。
光の強さで流れる電流が変化するらしいので、コピー機なんかに使われています。
そう聞くと、結構重要なものです。
なんと、日本は世界の28%ほどのセレンを産出しています。
49番のインジウムIn。
液晶ディスプレイの電極なんかに使われている金属です。
人体に影響があるそうなので以前は世界1位の産出量でしたが、採掘環境の悪化やコストの面から北海道の鉱山が閉鎖されて、今では中国が1位です。
とはいえ、貴重なレアメタルであることは変わりありませんので、今後がどうなるかといったところです。
53番のヨウ素I。
デンプンにかけると紫色になるあのヨウ素液は、ちなみに ヨウ化カリウム水溶液です。
ヨウ素入ってますね。
海藻類にも含まれる人間の体にも必須の要素です。
これは世界2位。
その他にも、21番スカンジウムScや76番オスミウムOsなんかもあります。
有名な金属は?
基本的に聞いたことのないものばかりだったと思います。
とはいっても、社会の教科書にもレアメタルなんて表現があるように注目されていることには違いありません。
他に何か有名なものはないのかって?
ありますよ。
79番です。
Auです。
金ですよ、金。
佐渡か?甲斐か?
江戸時代じゃあるまいし。
東京です。
大阪です。
名古屋です。
つまり皆さんの所有している電子機器、例えばパソコンなどに含まれているものです。
こうしたリサイクルによって得られるであろう金属などの存在を都市鉱山という呼び方をします。
日本の金の埋蔵量、あえてそんな呼び方しますけど、は6800tといわれています。
これは大体、世界の16%ぐらいです。
銀にいたっては60000tで、世界の22%ぐらいになります。
これってすごいことですよね。