【数学】心理学の4枚のカード

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 調査をしよう

あなたはある飲食店で調査をします。
20歳未満は飲酒はしてはいけないという法律のもと、4人の何かを飲んでいる人を調べます。
 
①ワインを飲んでいる人
②コーラを飲んでいる人
③25歳の人
④18歳の人
 
この4人のうち、誰と誰を調べればよいですか?
2人選びなさい。
 
いや、これはもう答えが簡単ですね。
全員を調べる必要はまったくありません。
答えは①と④です。
①の人に年齢を聞く。
④の人に何を飲んでいるかを聞く。
ということです。
あとの2人は何歳でも何を飲んでいても問題になりませんから。
 

 ウィルソンの4枚のカード

では、続いてこの問題。
ここに片面にアルファベット、もう片面に数字が書かれた4枚のカードがあります。
「片面がAのカードの裏には必ず3が書いていなければならない」というルールが成立しているかどうかを調べます。
4枚のカードとは
①A
②K
③3
④7
このうち2枚をひっくり返すことができます。
どれとどれをひっくり返しますか?
 
①と③
直感的にそう思いますよね。
でも正解は①と④です。
 
実は先に書いた「アルコールを飲んでいる人は必ず20歳以上である」というルールにしたがって人を選んだ問題と同じなんです。
これはネット上でもちょっと話題になった心理学のテーマです。
なんでも、心理学的には、人は正しいこと(ルールに適していること)だけを確認できれば納得するという確証デバイスがはたらく傾向があるということのようです。
だから、つい①Aと③3を選んでしまうのだそうです。
 

 数学の論理性の学習

残念ながら、小学校の算数や中学校の数学では以前も少し触れたように、レアケースを学習の根幹におく傾向があります。
例えば、三角形なら正三角形をまず学習します。
で、正三角形の場合は当然「三辺が等しい三角形ならば3つの内角はそれぞれ60°である」は正しいし、また仮定と結論を逆にした「3つの内角がそれぞれ60°ならば三辺が等しい」も正しいですよね。
でも、世の中、仮定と結論を逆にしても正しいというのは実にレアケースなんです。
「チワワならば犬である」は正しくても「犬であればチワワである」が正しいわけありません。
レアケースを学習し続けるとそれなりの弊害もでるかもと、思うわけです。
 
もちろん高校生になると、いかにも数学の本質らしい学習をします。
それが命題の真偽と逆・裏・対偶なわけです。
ところがこれもなかなか難しい分野ですよね。
この難しさも、もしかしたら心理学の傾向が関係してくるのかもしれません。
 
先ほどの問題の場合。
「片面がAのカードの裏には必ず3」が真であるならば、その対偶である「片面が3ではないカードの裏にはA以外がかいてある」が真なわけですから、調べるカードは、Aのカードと数字だが3ではないカードの正しさを確認すればいいわけです。
 
そう考えると正しいものを確認するという傾向は実は正当で、正しいものを理解する能力が足りないといえなくもないですね。

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コメント

  1. […] もうひとつの「裏」「逆」の話は以前、別のブログに書いたので、 […]

  2. […] その話についてはこちらを参考にしてほしい。 […]